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28日、神奈川県川崎市で小学生ら19人が男に包丁で刺され、2人が死亡した事件で、男が、十数秒の間に19人を刺したとみられることがわかった。

この事件は28日、神奈川県川崎市の登戸駅付近で、小学生ら19人が男に刃物で刺されるなどして、東京・多摩市の小学6年生・栗林華子さん(11)と、世田谷区の小山智史さん(39)が死亡したもの。

警察は28日夜、男を、川崎市麻生区の岩崎隆一容疑者(51)と特定した。岩崎容疑者は犯行後に自分の首を刺し、死亡している。

その後の警察への取材で、岩崎容疑者が、最初に小山さんを刺してから、ほかの18人を襲った後、自分の首を刺して倒れるまでの時間が十数秒だったことが分かった。

岩崎容疑者は犯行の際、小走りのような形で次々と児童を切りつけたという。

また、凶器とみられる包丁2本は、いずれも刃渡りおよそ30センチの柳刃包丁で、岩崎容疑者のリュックサックの中には、別の包丁2本がワイシャツに包まれた状態で入っていたこともわかった。

岩崎隆一容疑者(51)は、川崎市麻生区の住宅街の一軒家で高齢の伯父夫婦と3人暮らしだったという。近所とトラブルを起こすこともあったようだ。

「伸びた葉っぱが当たった」。隣家の40代女性は、約1年前、岩崎容疑者からこう怒鳴られたという。岩崎容疑者は午前6時ごろに女性宅のインターホンを何度も鳴らしたうえ、「庭の木の葉がフェンスから飛び出し、道を歩いていた自分に当たった」と言ってきた。対応した女性の夫との口論は約30分間にも及び、女性は「いつか何かされるかも」と恐怖を感じていたという。

 岩崎容疑者は、小学校入学前後に伯父夫婦に引き取られてきたといい、近隣住民には「複雑な境遇で育った子」として知られていた。幼少期を知る男性は「まだあどけないのに、かわいそうだなと思っていた」と話す。ただ、「他人の家に勝手に入り込み、金魚鉢をのぞくような変わった子だった」とも明かす。

 近隣住民によると、10代後半で家を出たが、近年、また家に戻っていたという。近くに住む主婦は、事件の数日前に1人で買い物から帰ってくる姿を目撃した。「すっかり白髪が増えて、猫背でうつむきながら歩いていた」と話す。別の男性は「まさかこんな事件を起こすとは…」と驚きを隠せない様子だった。
【事件日のの速報】↓
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