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羅家の側室、呂青桐の娘・羅十一娘は誤って正室の娘のかんざしを壊してしまい、板打ちの折檻を受ける。その後、羅十一娘たちは都から離れた余杭へ出された。3年後、突然呼び戻された帰路の途中で…。

1年ぶりに出征から徐家に戻った徐令宜だったが、民を思い、皇帝からの褒賞を辞退したことを正室・羅元娘から責められ、居心地が悪い。余命わずかな羅元娘は、我が子の嗣諄が無事爵位を継げるか気に病んでいた。

羅元娘は自身亡き後も羅家が守られるよう、脅威となる喬蓮房を陥れる計略をめぐらしていた。散歩がしたいと羅元娘に呼ばれた羅十一娘は、共に静安軒に入ると、徐令宜と喬蓮房が2人きりでいるところを目撃する。

羅十一娘はどこへも嫁がず母と自由に暮らそうと、余杭行きの船を手配していると林世顕と再会する。一方、羅家と王家との間に持ち上がっていた縁談は、羅二娘の悪知恵により羅十一娘が花嫁となることに。

徐令宜の側室に収まることになった喬蓮房は、徐令宜から冷たくされるものの、いずれ正室になると信じていた。しかし、喬蓮房が羅元娘に茶をささげにいくと、早速嫌みの応酬となる。羅元娘は文姨娘に継室の話をし…。

余杭への船に乗る当日、母と侍女・冬青に遅れて待ちあわせ場所へ到着した羅十一娘。しかしそこに母はおらず、何者かに刺殺されていた。母の死因が逃亡犯の仕業だと決め込む父に、羅十一娘は反論する。

母が握っていた布の切れ端を頼りに、羅十一娘は犯人捜しを開始。殺害現場の慈安寺にいた小和尚・清暝から当時の様子を聞き、徐家の人間が絡むのではないかと疑う。羅十一娘は縁談の裏側にある姉の陰謀を察知し…。

羅元娘の葬儀を終えた徐家で側室たちは、正室の死を悼むことなくけん制し合っていた。羅十一娘は母を殺した下手人をまだ追っていた。羅元娘の喪が明け羅十一娘が徐家へ輿入れし、徐令宜との婚姻の儀が執り行われる。

婚姻の儀の翌朝、羅十一娘は姑・徐大夫人に初めての挨拶に向かう。屋敷内の差配を行うのは正室の役目だが、徐大夫人は喬蓮房に引き続き行うよう指示。羅十一娘はそれを快く受け入れ、母殺しの下手人探しに力を注ぐ。

側室の女性たちが持っている刺繍品を手に入れることに成功した羅十一娘だったが、期待した情報は得られない。里帰りの前夜、徐令宜と羅十一娘は並んで床に就いたが、羅十一娘は緊張のあまり起き上がり…。

徐大夫人に促され側室たちを訪ねる徐令宜だが、彼女たちへの接し方に頭を抱えていた。その夜、眠れずに庭へ出た徐令宜は、羅十一娘と鉢合わせる。一方、母殺しの下手人を調べる羅十一娘は考えをめぐらせる。

正室用の布地で作った衣を着て現れた喬蓮房に対し徐令宜は厳しく諭す。冷遇に納得いかない喬蓮房は、正室の座を奪うことを決意。そんななか、羅十一娘は身重の五義妹・丹陽と相克する丑年のため、別院へ移される

仙綾閣の簡師匠の鑑定により、別院で見つけた布と母が握っていた布が同じものだと判明。羅十一娘は犯人捜しに意気込むが、その帰りに何者かにさらわれる。狩猟の随行から戻った徐令宜は羅十一娘の動向を聞き…。

徐令宜は羅十一娘を屋敷に戻し、丹陽らを徐府内の南荷院に移らせることで、羅十一娘の主母としての立場を堅持。さらに喬蓮房の配下の劉氏を罰し、喬蓮房に釘を刺す。羅十一娘は徐令宜の意外な一面を知り…。

徐嗣諄の病がぶり返した原因が羅十一娘にあると思い込む徐大夫人は、彼女に禁足を命じる。徐嗣諭から庭園でひそかに飼われているイヌの話を聞いた羅十一娘は、居所をこっそりと抜け出してイヌを見つけ…。

徐嗣諄が回復し、徐令宜と羅十一娘はようやく安心する。2人はそれぞれ喬蓮房に対し疑惑を抱くが、確かな証拠が掴めない。徐嗣諄を喬蓮房から離すため、徐令宜は羅十一娘に教育を任せることを徐大夫人に認めさせた。

喬蓮房の配下の張氏が大量の酢を買っているのを目撃した文姨娘は、炊き出しにカビた米が使われていることに気づく。そして文家を盛り立てるため、この件を羅十一娘の耳に入れ、喬蓮房を失墜させようとする。

琥珀は炊き出し用の米を買いにいくが、売ってもらえず困ってしまう。そこに林世顕が現れ、彼の口利きで何とか米を手に入れた琥珀は、炊き出し所へ急行。その頃、炊き出し所は区家の差し金で民衆が暴れ出し…。

徐家の危機を救い、さらに徐令宜の意向で差配の仕事を羅十一娘が任されることに。その後、徐令宜は羅十一娘のいる西跨院を訪れるが、泊まらなかった。側室たちは羅十一娘が寵愛を受けていないのではと噂するが…。

帳簿を握った十一娘が、母を殺した下手人につながる布の出入りを調べると、数人の使用者が浮上。布は徐令宜か徐令寛への贈り物に使われたのではないかと推測された。徐令宜の部屋に同じ布がないか探していると…。

徐令宜は、鳳卿という正体不明の幼子を連れて帰り、羅十一娘に内密に世話をしろと命じる。しかし、「徐令宜に隠し子がいた」という噂が広まってしまう。羅十一娘は、徐令宜の子供ではないとすぐに見抜き…。

徐令宜は鳳卿を誰に任せるか、決めかねていた。名乗りを上げた喬蓮房と秦石榴のどちらも理想的とは思えない。鳳卿をかわいがる頂怡真を見た羅十一娘は、それを徐令宜に伝えるが、彼女はかつて子供を亡くしており…。

羅十一娘に励まされ、頂怡真は自ら願い出て鳳卿の養母になる。鳳卿は頂怡真の亡夫の子供として徐家の籍に入り、徐嗣誡と名づけられた。その頃羅十一娘は、母を殺した下手人として徐家の女たちの関与を疑っていた。

徐令宜は区家の兵糧着服により、カビた米が軍にまで浸透していることを知る。厳重な取り調べから息子の区励行を守るため、靖遠侯は配下を切り捨てる。区励行は、羅十一娘が策を阻止したから失敗したと妻にこぼし…。

中山侯夫人が開く宴で、羅十一娘は各府の夫人たちに正式に紹介されることに。宴で顔を合わせた羅二娘の腕にあざがあることに気づいた羅十一娘は、王煜が羅二娘に暴力を振るったと知り身を案じるが…。

酔った徐令宜を介抱した夜、羅十一娘は悪夢にうなされる姿を見て彼の心の奥を知る。羅十一娘の介抱に心を良くした徐令宜は、自身の寝具を西跨院へ運び込む。先日の宴で会った区若夫人の衣の刺繍を見た羅十一娘は…。

母が殺された現場を再び調べ始めた羅十一娘は、1年前に重要な証言をした少年僧・清暝と再会。事件当時、女のほかに男もいたと聞かされ、さらに徐令寛の調べで、事件当日の法事で喬蓮房が中座していたことを知る。

喬蓮房の悪事を暴くため、体調不良を訴え懐妊のふりをする。思惑どおり喬蓮房が怪しい動きを見せたことで、彼女が羅元娘の死に関与していると確信。その頃、徐令宜は区励行と王煜が親密な関係になっていると知り…。

疑っていることを喬蓮房に気づかれた羅十一娘。折しも仙綾閣で問題が起きていると聞いた羅十一娘は、花を買いにいくという口実で仙綾閣に向かう。喬蓮房は羅十一娘の動きを怪しみ、徐大夫人を誘って仙綾閣に向かう。

羅十一娘が追い出されてから、しばらく動きを見せなかった徐令宜だが、ある日、羅振興に離縁状を叩きつける。それを目にした喬蓮房は歓喜。喬夫人の意向を受けて、徐大夫人も喬蓮房を徐令宜の正室にと考え始める。

喬蓮房の悪事が全て暴かれ、徐令宜は彼女に農場で暮らすよう罰する。一方、羅十一娘は喬蓮房のたくらみで評判を落とした仙綾閣に賠償を申し立てるのだが、簡師匠から店の共同経営を提案され承諾する。

羅十一娘は仙綾閣で簡師匠や林世顕と共に母を殺した下手人の手掛かりとなる証拠を確認。母が握っていた物と一致する布、徐家の矢など、徐令宜を疑う証拠ばかりが揃う。林世顕が動揺する羅十一娘を慰めると…。

徐令宜は羅十一娘を守るため、和離書を書き負傷したまま山東行きを決行。羅十一娘はその深い愛に1人涙する。そんななか、徐令宜を刺した人物を調べていた徐大夫人は、文姨娘から羅十一娘が刺したと聞き出す。

羅十一娘は激情した徐大夫人から命をもって徐令宜の死を償えと迫られるが、徐令寛たちの進言で農場送りに。徐令宜の存命を信じながら、貧しい生活を始めた羅十一娘たちの家を何者かが侵入し、部屋を荒らす。

命を狙われた羅十一娘だったが、死んだはずの徐令宜が現れ窮地を脱する。徐令宜は羅十一娘を屋敷に連れて帰り、徐大夫人へ事の顛末を話して許しを請う。さらに徐令宜は、羅十一娘の母親の死についても調べていた。

徐家へ戻った徐令宜と羅十一娘だが、徐令宜は羅十一娘に信頼されていなかったことがわだかまりとなり、2人はまた別居状態に。そんななか、王煜の亡骸が発見され、夫の死にショックを受けた羅二娘は流産し…。

羅二娘は羅十一娘に、王煜の死の真相究明を徐令宜から願い出てくれと頼むが叶わず、弔いの装束で徐家の前にひざまずき続け、花見の宴を台無しにする。王煜の姉・姜若夫人も訪れても、徐大夫人は拒絶したままだった。

病を患いながらも手当ても受けられない羅二娘のために、楊氏は長年蓄えた銀子を届けようとするが、羅家から盗みを働いたと疑われ、納戸に閉じ込められる。その頃、徐令宜の策により王煜を殺した者が捕まった。

羅十一娘が、簡師匠の誕辰祝いで仙綾閣へ向かおうとすると、徐家の主母として家政に専念するよう徐大夫人にくぎを刺されてしまう。その夜、羅十一娘は徐令宜と酒を酌み交わした時、仙綾閣への深い愛を語る。

羅夫人と楊氏が亡くなり、羅家では誰が葬儀を取り仕切るか頭を抱えていたが、徐令宜の好意で徐家が行うことに。その直後、徐令宜は羅二娘から、羅十一娘が嫁ぐのが嫌で逃げだしたと聞き、羅十一娘に不信感を抱く。

羅十一娘の活躍で丹陽は無事に男児を産み、徐令寛との関係も修復。そんななか、羅二娘が重い病を患い、さらに侍女からは、王家からも虐げられていると知らされた羅家。羅十一娘は心配して羅二娘のもとを訪れるが…。

徐嗣諭が学問好きだと見た徐令宜は、徐嗣諭を四川の謹習書院に入れようとする。しかし、その話を聞いた文姨娘は猛反対し、羅十一娘にやめさせてほしいと懇願。そんななか、王劉氏は金蓮を売り飛ばそうとする。

皇帝の誕生日・万寿節に献上するため、羅十一娘は寝る間も惜しんで百寿図の制作に没頭。しかし、文姨娘の計略にはまり燃やされてしまう。理由を問いただす徐令宜と羅十一娘に、文姨娘はこれまでの冷遇を口にする。

海禁を解き民衆の暮らしを良くするため、徐令宜は海賊の頭目・王久保に会いにいく。危険な任務に羅十一娘は落ち着かない。その頃、羅二娘は、自分の病の回復に羅十一娘が関わっていたと知り、考えを改める。

裕王府で開かれる宴に今年は羅十一娘も招かれ、徐大夫人や頂怡真、徐令宜らと共に参加。門前で馬車を降りた頂怡真は林世顕を見て、供養のための竹の絵を描いたのは、区家の人間であったことを知り衝撃を受けた。

秦石榴の協力を得て姉・佟碧玉の死の真相を探りだす琥珀。秦石榴は羅元娘の側仕えだった許氏を酒でもてなし、羅元娘が策略のために佟碧玉を側室にした事実を知る。姉の真相を知った琥珀は、徐令宜に不信感を抱く。

冬青は羅十一娘に、徐令宜を慕っているため側室にしてほしいと懇願。思いも寄らない言葉に羅十一娘は気が動転する。悩む羅十一娘の姿を見た琥珀は、しがらみの多い徐家を出て自由に生きるよう説得するが…。

全て区励行のわなだったことが明らかになり、羅十一娘と徐令宜は区励行を追い詰めたものの、捕まえる寸前に自害されてしまう。2人は無事に徐府へ戻り、羅十一娘は改めて徐令宜を信頼し、和離書は不要だとするが…。

徐令宜と羅十一娘は、区家の間者が秦石榴ではないかとにらみ、傅臨波らに彼女の行動を監視させる。区若夫人と密会しようとしていた秦石榴だったが、約束の場所に現れた靖遠侯に毒を飲まされてしまう。

羅五娘の夫の銭明から南方で大口の刺繍の需要があると聞いた簡師匠と羅十一娘は、快く引き受けた。しかし、仙綾閣と海賊が闇取引をしたという報告が都に届き、簡師匠と共に羅十一娘らは牢に入れられる。

羅十一娘の判決が下される日、羅十一娘はひそかに林世顕の協力を得て和離書を届けさせ、徐令宜とは離縁したと主張し、彼女だけが闇取引の主犯者として、3日後に処刑されることに。徐令宜は納得がいかず…。

羅十一娘が処刑される時刻が迫ってきた。徐大夫人は羅十一娘を救うため、命懸けで外出を強行し家族総出で刑場へ向かう。その頃、靖遠侯の守りを潜り抜けて宮中へたどりついた徐令宜は、無実の証拠を皇帝へ提出した。